RBPass - ReadyBoost 判定変更ツール

2007.4.17 0.5.8 → 0.6.9 Skip Bus Check 設定を追加しました。IDE 接続の CF などに対応しています。

警告

RBPass で強制合格させて ReadyBoost に使用し、画面がブラックアウトした場合に出るポップアップ「ディスプレイドライバの応答停止と回復」 ReadyBoost 対応テストで不合格なったメモリを強制的に合格させて使用した場合、 画面がブラックアウトしてしまう現象が確認されました。 いったんスリープさせて、復帰させると画面表示が回復するようです。 強制的に合格させたメモリを抜き、別の PC で ボリュームラベルを 変更して下さい。こうすることで ReadyBoost の合格判定を取り消します。
ノート: 画面が回復した後「ディスプレイドライバの応答停止と回復」 が行われた旨を伝えるポップアップが表示されます。

Down Load ありがとうございます

RBPass は USB メモリが ReabyBoost に対応しているかどうか判定した結果を変更するツールです。 判定結果を格納しているレジストリを変更します。 本来の判定結果を変更する危険なツールです。使用した結果は使った人自身の責任で対処するようにお願いします

インストール

インストーラーはありません。ダウンロードした ZIP ファイルを適当なディレクトリに展開してください。展開した中にある RBPass.exe を起動してください。

アンインストール

アンインストールは展開したファイルを全て削除してください。ただし、アンインストールをしても RBPass.exe で変更したレジストリは復旧しません。

まずは使ってみる (強制的に合格判定にする)

ReadyBoost 未対応(不合格)と判定された結果を変更するには、次のような流れで使用します。対応(合格)判定の取り消し手順は少し違うので、説明を後にします。

ReadyBoost 未対応と判定された USB メモリを再判定
未対応(不合格)判定
RBPass.exe を起動する
判定結果変更 [Wish PASS] をする
ReadyBoost 対応になっている

再判定

A.1. Administrators グループ(管理者)に入っているユーザーでログオンしてください。
A.2. 未対応判定となった USB メモリを PC に接続します。
A.3. 「スタート」をクリックしてメニューを開きます。「コンピュータ」をクリックしてください。

(1) 「スタート」クリックします。(2) 「コンピュータ」をクリックします。

デスクトップにアイコンを配置している場合(注)は、 デスクトップにある「コンピュータ」をダブルクリックで開いてください。
注: デスクトップの余域で右クリック、「表示」をクリック、「デスクトップアイコンの表示」をクリックで制御します。

(1) 「コンピュータ」をダブルクリックして開きます。 (2) 判定を変更したい USB メモリがあることを確認します。

再判定したい USB メモリがエクスプローラの表示に現れていることを確認してください。
ヒント USB メモリにボリュームラベルを付けておくと作業がしやすくなります。右クリックして「名前の変更」でボリュームラベルを付けてください。
A.4. 「USB メモリのドライブ」を右クリックします。「プロパティ」をクリックします。

(1) 「USB メモリのドライブ」を右クリックします。(2) 「プロパティ」をクリックします。
A.5. 「ReadyBoost」タブをクリックします。

(1) 「ReadyBoost」 タブをクリックします。
A.6. 「再テスト」をクリックします。再判定結果が出るまで(「最後にテストされたデバイス」の時刻が変るまで)待ってください。
ヒント 既に ReadyBoost のために他の USB メモリを使っている場合は「再テスト」できません。「再テスト」をするには ReadyBoost に使っている USB メモリのプロパティを A.4. A.5. の手順同様に開いて、「このデバイスを使用しない」をクリック、「OK」をクリックしてください。

(1) 「再テスト」をクリックします。(2) 「最後にテストされたデバイス」の「日時」が変化するのを待ってください。

判定結果変更

B.1. ZIP ファイルを展開して現れた RBPass.exe を起動します。セキュリティの警告が出るので「実行」をクリックして進めて下さい。 どうしても信用できない場合は、ソースを眺めてお手元で再コンパイルしてください。

(1) 「実行」をクリックします。
B.2. UAC (User Account Control) を有効にしている場合は次のようなダイアログが現れます。 「許可」をクリックして先に進めて下さい。

(1) 「実行」をクリックします。
B.3. 「Wish PASS」ボタンの状態を確認してください。「黄色」の場合は「Wish PASS」ボタンをクリックして、判定結果を変更してください。 変更に成功したら RBPass.exe を終了して構いません。
ヒント 判定結果を変更する対象は上のリストで選択されている項目(USB メモリ)です。最も最近にテストされた USB メモリから順に表示しています。

ボタンを囲む色 説明
緑色 測定結果は合格しているが、最終判定は不合格だった(こうなるのは稀です)。
黄色 判定結果を変更しても大きな問題にならないと考えられます。
赤色 判定結果を変更するのは危険もしくは良い結果にはならないと考えられます。
灰色(押せない状態) 判定結果を変更できません。

(1) 「Wish PASS」をクリックします。 注意: ボタンが黄色で囲まれているか確認してください。
- B.3. で「Wish PASS」ボタンをクリックした場合は、ReadyBoost 対応(合格)に変化しているはずです。ReadyBoost のために使用する推奨量が少なめか多めになっているので調整してください。
「赤色」(灰色)判定された場合は諦めた方が無難ですが、次のことを再確認して、再挑戦して下さい。
  • 書き込み禁止状態になっていないか
  • 他の USB 機器を多く接続していないか
    (接続している数が多いと速度低下します)
  • CF, SD カードなどの場合は、高速なカードリーダーを使用してみる
    (ただし、既に高速カードリーダーを使用している場合、乗り換えてもそれ程大きな効果は望めないと思います)
  • USB メモリのフォーマットを変更してみる
    (大きく効果は望めませんが、変化する場合もあります)
  • チップセット(マザーボード)のポートと USB 拡張カードのポートで入れ替えてみる
    (両方備えている場合は試して見る価値があります。しかし、片方しかない場合はわざわざ買い替え、増設するのはもったいないです)
  • 途中 HUB などを介していないか
    (規格上 HUB を介しても、大きくスピードに影響しません。しかし、質の悪い HUB を使うと信号に誤りが生じ、速度低下の原因になります)
WishPASS が赤色で囲まれている場合は性能不足です。 ReadSpeedKBs が 2000 未満で危険、または WriteSpeedKBs が 1000 未満で危険と判定します。

対応(合格)取り消し

「Wish PASS」ボタンをクリックして強制的に合格判定した直後なら、「Wish ReTest」ボタンをクリックして、合格判定を取り消すことができます。再テストする状態になります。

「Wish PASS」をクリックした直後なら、簡単に「再テスト」に戻せます。(1) 「Wish ReTest」をクリックします。

「Wish PASS」ボタンをクリックして合格判定した後、USB メモリの抜き差しを行ったり、他の USB メモリの ReadyBoost 対応判定を実施すると、合格判定取り消し方法が変ります。まず次のいずれかを試してください。 上記でだめな場合、もしくは上記を実施せずレジストリの情報を変更して対応したい場合は、取り消したい USB メモリのボリュームシリアル番号を調べてください。調べ方は次のようにします。
  1. 「スタート」メニューをクリックして、「検索の開始」の欄に cmd と入力して [Enter] キーを押します。
    ノート: 従来の Windows メニューを使用している場合は、「ファイル名を指定して実行」をクリックして cmd と入力し、[Enter] キーを押してください。
    (1) 「スタート」メニューをクリックします。(2)「検索の開始」の欄に cmd と入力して [Enter] キーを押します。
    従来の「ファイル名を指定して実行」が使える場合は次の様にします。
    (1) 「スタート」メニューをクリックします。(2) 「ファイル名を指定して実行」をクリックします。(3)「cmd と入力して [Enter] キーを押します。
  2. コマンドプロンプトが現れるので、dir X: /p と入力して [Enter] を押します。X の部分は USB メモリのドライブ名です。 エクスプローラなどで調べてください(図の例では F です)。表示された「ボリュームシリアル番号」をメモしてください(図の例では 40F6-8A23 です)。

    dir X: /p と入力して [Enter] キーを押します。X の部分は USB メモリのドライブ名です。表示されたボリュームシリアル番号をメモしてください。
RBPass.exe を起動して、調べた「ボリュームシリアル番号」が付いたリストの項目を探します。リストの表示内容は次のようになっています。見つかったら、その項目をクリックして選択します。「Wish ReTest」ボタンをクリックして「再テスト」するようにします。

(1) 「ボリュームシリアル番号」を見つけてクリック(項目を選択)します。(2) 「Wish ReTest」をクリックします。
ヒント 次のような場合、複数の項目が同一の「ボリュームシリアル番号」になっている場合があります。

詳細な説明

操作画面の各部は次のようになっています。選択した USB メモリの判定結果や使用状況を反映して、ボタンの操作を許可または禁止しています。判定結果のうち、ReadSpeedKBs, WriteSpeedKBs, HasSlowRegions は Windows の合格判定基準を満たす場合は「緑」で囲み、満たさない場合は「赤」で囲んでいます。

全てのコントロールについて説明した画像です。

次の表は判定結果に対してクリックすることで可能な操作てす。
操作の対象 説明
SkipBusCheck チェックを付けると全てのバスから ReadyBoost 対応ドライブを探します。チェックを外すと USB, SCSI 接続(SCSI 扱い)のドライブに限定して探します。
ノート: RBPass では USB, SCSI, IDE 接続のドライブの判定結果変更に対応しています。
注意:このチェックを付けると利便性が向上します。しかし、Windows が ReadyBoost に対応しているかどうか誤った判定をするかもしれません。
USB メモリのリスト 判定を変更したり、削除する対象を 1 個選んでください。表示形式は、

判定日時, ボリュームラベル, ボリュームシリアル番号, ベンダ(メーカー)名, プロダクト(製品)名, 版数#製造番号

となっています。
列のタブ部分をクリックするとソート順位を変更できます。ソート方法の詳細は 「1.90」 の様に 「キー順位.列内の順」で示してあります。「1.90」ならば最初に比較し(つまり最も重みがある)、列内は 9 から 0 の順にソートする。という意味です。
Wish PASS 選択した USB メモリを合格判定に変更します。
Wish ReTest 選択した USB メモリを再テストできるようにします。測定した数値は残りますが、USB メモリの合格が取り消されます。再テストが必要な状態になります。
Delete 選択した USB メモリのテスト結果を削除します。測定した数値も削除されます。USB メモリの合格が取り消されます。再テストが必要な状態になります。
Update 最新の判定結果を取り込みます。RBPass.exe を実行している最中に、判定操作を平行して行った場合に使います。
Hide Serial チェックをつけると測定結果をテキストにコピーする際に、シリアル番号(#より後ろの部分)を隠します。チェックをつけない場合は隠しません。
Copy Result 短縮形式で測定結果をテキストにコピーします。コピーした結果はテキストエディタ、またはテキストエディタにペーストできます。 コピー内容は次のようになります。
Vendor: SAMPLE
Product: USBFlashMemory
Revision#Serial: 1.50#****************
DeviceStatus: 0x4 (FAIL, Try again) (Read/Write)
ReadSpeedKBs: 4187
WriteSpeedKBs: 1483
HasSlowRegions: 0 (no)
PhysicalDeviceSizeMB: 1990

Copy All 全ての測定結果をテキストにコピーします。コピーした結果はテキストエディタ、またはテキストエディタにペーストできます。 コピー内容は次のようになります。
Vendor: SAMPLE
Product: USBFlashMemory
Revision#Serial: 1.50#****************
DeviceStatus: 0x4 (FAIL, Try again) (Read/Write)
CacheStatus: 2 (Removed)
ReadSpeedKBs: 4187
WriteSpeedKBs: 1483
HasSlowRegions: 0 (no)
DoRetestDevice: 0 (no)
CacheSizeInMB: 0
RecommendedCacheSizeMB: 1572
PhysicalDeviceSizeMB: 1966
LastTestedTime: 2007/02/17 18:58:34
Close RBPass.exe を終了します。

次の表は判定結果を示す値の意味です。いくつかの USB メモリから得られた情報を元に推測した結果です。
表示項目 説明
Vendor 販売または製造した会社。カードリーダーに関係する名前になっていることもあります。一般的なメモリの呼称になっている場合もあります。
Product 製品名。Vendor 同様の名前の付け方になることがあります。
Rev#Serial 版数(リビジョン)とシリアル番号
注意: IDE 接続のドライブではシリアル番号表示を省略しています)。
Vol.Label ボリュームラベル
VSN ボリュームシリアル番号
DeviceStatus 判定結果 PASS: 合格、FAIL: 不合格、そのほか付加情報。
ビット b2, b1 意味
0,0 不合格。テストを実施できない。例えば、読み取り専用デバイスなどをテストしようとした。
0,1 合格。この場合 b0=1 となることは無いはずである。
1,0 不合格。再テストを実施できる。
1,1 不合格。再テストをしても合格しない。PhysicalDeviceSizeMB 物理的なデバイスの容量が不足している場合などが該当する。
ビット b0 意味
0 読み書き可能で特別に遅い領域はない。
1 読み出し専用。または、特別に遅い領域がある。そのほかテスト中に見つかった特異な領域があることを意味していると考えられます。
CacheStatus ReadyBoost のために使われているかどうかを表示します。
意味
0 ReadyBoost のために使用していない。テストに合格している。あるいは、使用実績が過去にある。
1 ReadyBoost のために使用している。
2 ReadyBoost のために使用していない。コンピュータに接続されていない。
ReadSpeedKBs 読み取り速度 KBytes/Sec。恐らく 1000 bytes/sec 単位だと思われます。
WriteSpeedKBs 書き込み速度 KBytes/Sec。恐らく 1000 bytes/sec 単位だと思われます。
HasSlowRegions アクセスが遅い特別な領域の存在
意味
0 特別な領域は見つからなかった。
1 アクセスが遅い特別な領域が存在する。
LastTestedTime 最も最後にテストした時刻、ローカル時刻で表示してあります。レジストリの中では、 世界標準時で表した FILETIME 時刻です。
DoRetestDevice プロパティを開いたときに、自動的に再テストを実施するか
意味
0 プロパティを開いたときに再テストを自動的に実施しない。
1 プロパティを開いたときに再テストを自動的に実施する。
CacheSizeInMB ReadyBoost のために使用した容量。恐らく 1048576 bytes 単位だと思われます。
RecommendedCacheSizeMB 推奨された ReadyBoost のために使用する容量。恐らく 1048576 bytes 単位だと思われます。
PhysicalDeviceSizeMB データ格納領域の容量。FAT の場合は全クラスタの容量。恐らく 1048576 bytes 単位だと思われます。

測定結果例

ReadyBoost 測定結果例を参照してください。

動作環境

OS Windows Vista
XP や 2000 で実行可能ですが、全く意味はありません。
CPU 特に下限・上限は設定しません。
Memory エクスプローラが立ち上がる程度に空いていれば十分です。
Display 800x600 65536 色以上。できれば 1024x768 65536 色以上。
必要権限 Administrator または Administrators グループに属しているユーザー

ソースコード

ソースコードを添付してあります。展開内容の src フォルダにある。RBPass.dpr を Borland Developer Studio 2006 以上でコンパイルしてください。Turbo Delphi Explorer 無料版(ダウンロードは、登録して別ページになります)でもコンパイルできます。悪いことをしたり、誰かが不利になるような機能を付加しなければ、好きに使って下さい。修正等を施した場合でも、GPL の様に公開義務は有りません。
manifest ファイルをソースコードフォルダに含めていないので、ソースコードを編集しデバックする場合は UAC を無効にしてください。

使用条件等

基本的にどのように使って頂いても構いません。コピーも自由にして構いません。 ただし、何が起きても、使用者自身による「自己責任」で対処するようにお願いします。 特に以下の事柄に関して了解して頂く、あるいは守って頂くようお願いします。

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