SONY VAIO PCG-XR1G ハードディスク交換 にまつわる Q and A


2002年 9-10 月辺りから急に質問メールが多くなったので、色々と質問があったことや、自分なりに調べて分かったことについて紹介します。一応事実に基づいて書いてはいるのですが、私の手元で確認したことなので、世の中に流通している VAIO 全てに言える事とは限りません。
Q.一体何 Gbyte までのハードディスクなら乗せ変え可能なのですか
A.私の手元で確認しているのは TOSHIBA MK2018GAP で 約 20 Gbyte のディスクの乗せ変えに成功しています。
ただし、ある程度容量が大きくなりますと問題がでてきます。リカバリー CD にいくつかパーティション割のパターンが存在するのですが、16Gbyte 以上(ドライブの総量かそれともパーティションの総量かは確かめていない)のパターンが存在しません。
大きな容量のディスクに移行する場合は、「デスクトップ PC」、「IDE の 2.5 inch / 3.5 inch 変換アダプタ」、「IDE ケーブル」、「ディスククローニングソフト」を用意して移行するか、はじめから OS をインストールする方が良いようです。

Q.Windows 2000/XP に移行したいのだが
A.現在 Windows 2000 で使用しています。しかし、次の機能が使えていません。正規にドライバを公開していないのが残念です。見つかった人は教えてください。
  • ジョグダイアル
  • マウスパッドのタッピング制御
  • 液晶画面の明るさ制御
  • CPU スピード制御
  • VAIO NOTE Setup Utility (BIOS 設定画面を出すことで代替可能)
  • SONY オリジナルアプリケーション

Q.Windows 2000/XP で使用できるドライバはリカバリ CD に入っていないのか
A.無いと考えてください。リカバリ CD の 2 枚目覗くと Windows NT 用のドライバらしきものが見つかります。しかし、これを Windows 2000/XP で使用するのは推奨できません。Windows NT 用のドライバをインストールしてしまうと電源管理に機能制限が出てくる場合があります。特に「休止状態」、「スタンバイ」等が使用できなくなります。付け加えて言うと Windows NT 用のドライバを入れても利便性が向上するものは無いようです。

Q.CD-ROM ドライブからブートしない
A.2 つのケースを経験しました。 1 つは BIOS セットアップで CD-ROM からブートしないようになっているケース、もう一つは CD-ROM (正確には CD-RW ドライブ)が故障してしまっているケースです。BIOS セットアップは次のようにしてください。
  • 再起動または、電源 ON します。
  • 上記直後より [F2] キーを連打します。0.5 秒間隔程度で良いです。
  • いつもとは違う英語の表示画面が出たら [F2] キーの連打は止めます。
  • BIOS セットアップ画面が出るまで待ちます。
  • [←][→]キーを使って "Advanced" を選択します。
  • "Secoundary IDE Adapter [CD-ROM]" という表示があるかどうか確かめてください。有れば (A) に進んでください。
  • [↑][↓] キーで "Secoundary IDE Adapter [別の内容]" を選択し、[Enter] キーを押します。
  • [スペース] キーを何回か押して(場合によっては 10 回以上) "Type: [Auto]" となるようにします。
  • [ESC]キーを押します。
    (A)
  • [←][→] キーを使って "BOOT" を選択します。
  • [↑][↓][スペース] キーを使用して "ATAPI CD-ROM Drive" の起動優先順を 1 にします。[スペース]を押すと選択している項目の順位が 1 つ上がります。
  • [ESC]キーを押します。
  • "Exit" メニューの "Exit(Save Changes)" が選択されているはずなので [Enter] を押します。
これで CD-ROM ドライブから起動できるようになるはずです。

もう一つは、CD-ROM ドライブが故障してしまっているケースです。この場合、他のマシンの力を借りることになります。Windows 95/98/98SE をインストールした PC/AT 互換機 (いわゆる DOS/V 機) で「CD-ROM ドライブサポート機能を持った」起動用フロッピィディスクを作成してください。そのフロッピィディスクで VAIO を起動してみて、CD-ROM が使える状態か確かめます。CD-ROM を装填しない状態でフロッピィディスクで起動し、MS-DOS プロンプト A:\> が出た時点で CD-ROM ドライブに CD-ROM を装填します。次のようにタイプしてみて下さい。大抵は CD-ROM ドライブは Q: になっている筈です。
A:\>DIR Q:  [ENTER]
何らかのリストが表示されれは CD-ROM ドライブは機能しているはずですが、何も表示されなかったり、一切のキー入力を受け付けなくなってしまうなどの異常な事態になってしまった場合は、残念ながら CD-ROM ドライブの故障だと思います。

Q.リカバリ途中で止まってしまう
A.たとえば次のようなメッセージが出て、処理が進行しない場合です。

「処理を続けることが出来ません。中断します。」

まず購入時の状態には無かったオプションを外してみてください。特にメモリを外してみてください。出荷時と同様の 64 Mbyte にしてみることをお勧めします。
少し込み入った話をするとブート CD からブートするのは MS-DOS なのですが、その BUFFERS 設定が BUFFERS=99 になっており、メモリ不足を簡単に起こしやすい状態になっています。特に出荷時に無かったようなオプションを装備した場合、それに対応するプログラムや管理テーブル分が MS-DOS アプリケーションに使用できるメモリを圧迫します。

Q.VAIO 以外のパソコンにリカバリ CD は使用出来ないのか
A.できません。リカバリ CD に記録されているプログラムには VAIO 固有の情報と照合する処理が含まれています。

Q.リカバリ CD に含まれているであろうファイルは単独で取り出せないのか
A.いっぺんに取り出した内容から収拾することはできます。ただし、取り出す作業を一つ間違えると作業を行ったパソコンの設定を破壊したり、起動不能になることも有ります。以下に書いてある内容でやり方が良く分からないようでしたら、諦めたほうが無難です。
  • リカバリ CD から起動し、起動途中でバッチを中止します。
  • A:\SONY ディレクトリにカレントディレクトリを移します。
  • UNPACK?.* にマッチするファイルを全て別のディスクにコピーします。
    注: UNPACK.EXE, UNPACKW.COM は VAIO(しかも全機種ではなく特定の機種に限定しています) でしか動作しないように機種判定処理を含んでいます。
  • リカバリ CD それぞれに SONY1.PAC, SONY2.PAC が含まれているので、次のようにして内容を全て展開します。Windows の DOS 窓内で行ってください。LFN が有効になります。
    UNPACK Q:\SONY1.PAC X:\展開先ディレクトリ
    
    ただし、展開先ディレクトリは必ずルートディレクトリ以外にして下さい。Windows システムを含んだルートディレクトリを指定すると起動不能にしてしまう可能性が非常に高くなります。


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